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重不況の経済学第4章 2・3節
2011/6/17 小口友輔
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筆者は過剰資本によって・・・ を引き起こし実体経済に大きな影響を与えると 述べている!
過剰資本の弊害 1① 先進国の成長率低下 ② 企業経営の短期志向化
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先進国の成長率低下
図1 世界のGDP成長率の推移 新古典派成長理論では、成長率低下の原因はサプライサイドの「経済の成熟」ということになる。 そこで筆者は、成長率低下の原因は過剰資本によって起こったと述べている
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先進国成長率低下の流れ
過剰資本の形成 複数企業が競合する場合 設備投資の増加 製品の市場競争激化 価格低下に伴う付加価値低下 需要の価格弾力性が低いと、付加価値総額の低下で利潤が少なくなり、投資収益率の低下 より有利な海外投資や資産投資に資金投入し、先進国内の設備投資が減少し、成長率低下 ここで
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図2 漏出・還流モデルでみた複数企業競合モデル
先進国成長率低下の流れ
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先進国成長率低下の流れ
複数企業を開発途上国と先進国に振り分けた場合 前提! 先進国は高賃金、途上国は低賃金として、この製品分野においては労働者の能力の差はない 途上国企業の方が製品価格が安いため、販売・生産数量は途上国が多くなり、先進国は少なくなる 先進国は利潤率が低下し、途上国は利潤率が高くなり、途上国に投資が増え、先進国は投資機会が不足する。 国際過剰資本は、途上国への投資が増え、途上国は資金の導入で、成長し、生産力や競争力が上昇するため、それとの競争で先進国からみた市場の需要規模は次第に圧縮される。 先進国の実体経済は低迷し、経済成長率は低下する
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図3 漏出・還流モデルでみた途上国・先進国競合モデル
先進国成長率低下の流れ
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企業経営の短期志向化 実体経済セクター企業は常に短期だけでなく、中長期的な視野の下に企業経営を行っているが、金融・資産経済セクター企業は、金融・資産経済の肥大化や経済のグローバル化、M&Aの法制の改革などによって経営の短期志向化が強まっている。 金融・資産経済セクター企業の経営短期志向化 実体経済セクター企業の資源は生産設備や生産技術、販売力などであるから、単純に引き揚げて他へ持っていっても簡単に使えないが、金融・価格投資セクター企業の資源は「資金」であるため、移動性が非常に高くいつでも資金を引き揚げて他に投資することができる。 金融・価格投資セクター企業が投資する際、投資している短期間に投資先企業が持つ資源を最大限に利用し尽くして、利益を追求させることが合理的である。その結果、その企業が将来の成長力を失ったり、成長力がなくなれば、資金を引き揚げ、別の有利な投資先に投資すればよい。
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また!
企業経営の短期志向化 短期志向セクター企業は、低賃金で、追随型製品の研究開発コストを負担せず、現在の収益を最大限に生み出す開発途上国への投資をする。 しかし、この短期志向化による途上国への投資は、先進国の成長力を移転しただけであって、先進国の牽引力や開発力は削がれ、世界経済の成長力は減殺されることとなる。
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さらに!
企業経営の短期志向化 金融のグローバル化、M&Aの法制改革によって、株価の低い企業は「買収」の脅威にさらされ、実体経済セクター企業(モノづくり企業)でさえも高株価化を目指すため、経営の短期志向化となる。 モノづくり企業の高株価対策は中長期的な取り組みをできなくし、短期志向化の結果が、近年日本企業が韓国企業の後塵を拝するようになり始めていることにつながっている。
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そこで筆者は金融・資産経済をコントロールし、実体経済を安定化させるために・・・ の3つが必要であると述べている
実体経済と金融・資産経済のあり方 金融・資産経済は実体経済に対する影響力を強めており、実体経済を保護するには、金融・資産経済を安定化し、実体経済との間の相互作用をコントロールする必要がある。 ① 余剰資金の発生を抑える ② 資金を実体経済に還流させる ③ 金融・資産経済の影響力を小さくする政策
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よって、重不況下における金融緩和政策は の範囲に限定されるべき!
金融政策のあり方 金融政策は緩やかな不況時には効果があるが、重不況化にある場合は効果が限られてしまう。 ① 在庫循環などの比較的穏やかなレベルの景気変動の調整 ② バブル崩壊後の金融システムの維持・回復対策 ③ 実体経済に対する円滑な資金供給維持 ④ 重不況時の財政出動の補完
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金融政策のあり方 また、金融政策は「金融・資産経済の過度の膨張の抑制・コントロール」の役割が新たに求められており、この観点から、低率の税率を国際通貨取引に課税する「トービン税」は無視できない検討課題の一つといえる。 さらに、短期的には価格投資型価格メカニズムが自律的上昇サイクルに入りつつある場合には、価格投資の抑制も金融政策の課題となる。
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