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生命科学-8、 ( 2011年6月8日)
酸、アルカリ、電解質
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酸と塩基(87~89頁)
アレニウスの酸・塩基の定義(1884年) 水 H2O に溶けると、プロトン H+濃度を高める物質を酸、水酸化物イオン OH− 濃度を高める物質を塩基という。 すなわち、酸は水溶液中でプロトンを、塩基は水酸化物イオンを生じる ということである。 この定義における酸に当てはまる物質をアレニウス酸、塩基に当てはまる物質をアレニウス塩基と呼ぶ。 プロトンとか水酸化物イオンとかを生じる物質には2種類あり、電離に依るものと依らないものである。 アレニウス酸: HA → H+ + A− アレニウス塩基: ROH → R+ + OH− [http://ja.wikipedia.org/wiki/酸と塩基]から引用
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ブレンステッド・ローリーの酸・塩基の定義(1923年) 酸は H+ を与える物質であり、塩基は H+ を受け取る物質である。 この定義にあてはまる酸をブレンステッド酸、塩基をブレンステッド塩基と呼ぶ。 なわち、ブレンステッド酸とはプロトン供与体、ブレンステッド塩基とはプロトン受容体である。 水素を持つあらゆる物質に適用可能な定義である。 一般に、酸を HA、塩基を B とすると、次の化学反応式で表される。 ここで、A− は酸 HA の共役塩基 (conjugate base)、HB+ は塩基 B の共役酸 (conjugate acid)と呼ばれる。逆反応が起きればそれぞれ塩基・酸として働くからである。
[http://ja.wikipedia.org/wiki/酸と塩基]から引用
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ブレンステッド・ローリーの定義が、生化学の研究にとって便利である。 酸とはプロトン H+ を供与できる物質。 塩基はプロトン H+ を受容できる物質。
例 反応(1): この反応では亜硝酸はプロトンを水に与える。 したがって、亜硝酸は酸(プロトン供与体)であり、水は塩基(プロトン受容体)として働く。 〔生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、Bloomfield,M.M.著、伊藤俊洋他共訳、丸善〕から引用 水素原子は一つのプロトンをもつ原子核と一つの電子からなる。 したがって、水素イオン(H+、一つの電子を失った水素原子)は明らかにプロトンである。
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反応(2): この反応では、アンモニア(NH3)は水分子からプロトンを受け取る。 したがって、アンモニアは塩基であり、水(プロトン供与体)は酸である。
水は反応する物質によって酸として機能したり、塩基として機能している。 条件により酸または塩基のどちらとしても機能する物質の性質を両性(amphoteric)という。 〔生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、Bloomfield,M.M.著、伊藤俊洋他共訳、丸善〕から引用
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式(1)の逆反応を考えると、ヒドロニウムイオン(H3O+)は酸であり、亜硝酸イオン(NO2-)は塩基である。 同様に、式(2)の逆反応ではアンモニウムイオン(NH4+)は酸であり、水酸化物イオン(OH-)は塩基である。 HNO2 と NO2- および H2O と H3O+ の間の違いは、プロトンがあるかないかである。 これらは共役酸塩基対(conjugate acid-base pair)といわれる。 亜硝酸イオンは亜硝酸の共役塩基であり、ヒドロニウムイオンは水の共役酸である。
〔生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、Bloomfield,M.M.著、伊藤俊洋他共訳、丸善〕から引用
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多塩基酸(polyprotic acid)とよばれる酸は、塩基との反応で一つ以上のプロトンを与えることができる。 例えば、硫酸(H2SO4)と炭酸(H2CO3)はおのおの酸塩基反応でイオン化できる2個の水素をもっている。 リン酸(H3PO4)は3個のイオン化し得る水素をもっている。
〔生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、Bloomfield,M.M.著、伊藤俊洋他共訳、丸善〕から引用
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ルイスの酸・塩基の定義(1923年) 酸は電子対を受け取るあらゆる物質であり、塩基は電子対を供与するあらゆる物質である。 この定義にあてはまる酸をルイス酸、塩基をルイス塩基と呼ぶ。 すなわち、ルイス酸とは電子対受容体、ルイス塩基とは電子対供与体である。 最も一般的であり、水素を持たない物質についても適用可能な定義である。 ルイス酸: リチウムイオンのように低エネルギーの空軌道をもつ化学種。 ルイス塩基: アルコール、エーテル、アルデヒドなど、非共有電子対を持つ化合物。 なお、水素イオン(H+)は、全く電子を持たないため、いかなる相手に対しても電子対供与体(=塩基)とはなり得ず、電子対受容体(=酸)としてのみ作用する。 ルイスによる定義でも、水素イオンは最強の酸といえる。 水素イオンが、水中で直ちに水分子と反応し、オキソニウムイオン(H3O+)に変化するのはそのためである(実際は溶液中において水素イオンは遊離状態では存在しないものと思われる)。
[http://ja.wikipedia.org/wiki/酸と塩基]から引用
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化学において塩(えん、Salt)とは、 広義には酸由来の陰イオン(アニオン)と塩基由来の陽イオン(カチオン)とがイオン結合した化合物のことであり、 狭義にはアレニウス酸とアレニウス塩基との等当量混合物のことである。 酸・塩基成分の由来により、無機塩、有機塩とも呼ばれる。 塩は必ずしも中和反応によって生じるとは限らない。 塩は酸と塩基の中和反応の他、酸と塩基性酸化物または金属の単体との反応、塩基と酸性酸化物または非金属の単体との反応、酸性酸化物と塩基性酸化物との反応、そして非金属の単体と金属との反応によって生成する。 塩は、化学式中に H+ が含まれる酸性塩、 OH− が含まれる塩基性塩、そしてどちらも含まれない正塩に分類することができる。しばしば塩の加水分解による液性と混同されがちであるが、酸性塩である炭酸水素塩の水溶液が塩基性を示すように、分類と水溶液の液性が必ずしも一致するとは限らない。
[http://ja.wikipedia.org/wiki/塩_(化学)]から引用
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酸解離定数(さんかいりていすう) 酸の強さを定量的に表すための指標のひとつ。酸性度定数ともいう。 酸から水素イオンが放出される解離反応を考え、その平衡定数 Ka またはその負の常用対数 pKa によって表す。 pKa が小さいほど強い酸であることを示す(Ka が大きいことになる)。
酸解離定数の定義 酸の一般式を HA、溶媒を Hsol とすると、解離平衡反応は次のようになる。 このとき、酸解離定数 Ka は、溶媒の濃度 [Hsol] を定数内に含めた形で次のように表せる。 Ka は溶媒の種類に依存し、また平衡定数であるために温度によっても変化する。 Ka は物質によって大きく異なり、場合によっては非常に桁数が大きく(小さく)なるため、取扱いに不便なことがある。このため、負の常用対数 -log10Ka = pKa で表される場合が多い。定義から明らかなように、pKa が小さな酸ほど酸性が強い。 [http://ja.wikipedia.org/wiki/酸解離定数]から引用
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純粋の中の弱酸の濃度をcとし、α酸溶液中の全分子数に対する電離した分子数の割合とすると、cαが電離した分子数である。 αを電離度という。 水溶液は次のように電気的中性を保っているはずである。 [A-]=[H+]=cα → [HA]+[A-] or [HA]+[H+]= c → [HA]=c(1-α) これを(7.1)式に代入すると、
電離度が小さければ、1-αは1と大体等しいので、 このように「電解質の濃度が小さいほど、つまり希釈するほど電離度は大きくなる」。これを希釈の法則という。 (91頁)
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酸と塩基の強さ
強酸と強塩基を、強電解質と弱電解質を定義したのと全く同じ方法で定義できる。 強酸は完全に、またはほとんど完全にすべてのブロトンをイオン化できる酸である。 水に強酸を加えるとヒドロニウムイオンの濃度が著しく増加する。 例えば、硝酸は強酸である。 0.1 mol/L HNO3 では、100 %の硝酸分子がヒドロニウムイオンと硝酸イオンになっている。 HNO3 + H2O → H3O+ + NO2- 強酸には、他に塩酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)、ヨウ化水素酸(HI)と硫酸( H2SO4)がある。 しかし、ほとんどの酸は弱酸である。 弱酸は水の中では一部のみがイオン化し、少量のプロトンを遊離する。 そのため、水に弱酸を加えると、わずかなヒドロニウムイオンの増加がみられるだけである。 酢酸は弱酸の一つである。 0.1 mol/L CH3COOH 溶液では、わずか 1.3 %の分子がイオン化しているにすぎない。 〔生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、Bloomfield,M.M.著、伊藤俊洋他共訳、丸善〕から引用
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もし酸が強く、そのためにプロトンを与える傾向が強いと、その共役塩基は弱く、プロトンに対して弱い引力しかもたない。 弱酸に対しては逆のことが成り立つ。 すなわち弱酸は、プロトンに対して強い引力をもつ共役塩基をもつ。
〔生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、Bloomfield,M.M.著、伊藤俊洋他共訳、丸善〕から引用
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水のイオン化
水はイオン結合性化合物を溶解し、極性の強い分子化合物(共有結合性化合物)をイオン化する力を持っている。 ごくわずかであるが水分子は他の水分子をイオン化する。 25 ℃では5億5千万個の水分子のうちの1分子がヒドロニウムイオン H3O+ と水酸化物イオンOH- になる。 1 Lの水の中での H3O+ と OH- の濃度はそれぞれ 1×10-7 mol/L である。 〔生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、Bloomfield,M.M.著、伊藤俊洋他共訳、丸善〕から引用
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水のイオン化を簡単に次の反応式のように書くことが多い。
酸素と水素イオンの間に形成された共有結合では、酸素分子は結合に関与する2個の電子を提供する。 このような結合、すなわち片方の原子が必要な2個の電子を提供する結合を配位(共有)結合〔coordinate (covalent) bond〕という。 上記の式のように、水溶液ではプロトンあるいは水素イオンという用語をしばしば用いるが、単独の水素イオン H+ は決して水中には存在しないことに注意。 すなわち、水素イオンは水分子と一緒になり、常にヒドロニウムイオン(水和プロトン)の形で存在する。 〔生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、Bloomfield,M.M.著、伊藤俊洋他共訳、丸善〕から引用
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酸と塩基の濃度の測定
pH目盛り 1909 年デンマークの生化学者 Soren Sorenson は、負の指数(例えば 10-7)または小数(例えば0.0000001)を用いるよりも便利な、pH 値を用いて水素イオン濃度を表す方法を考案した。 pH は mol/L で表した水素イオンの濃度を 10 の累乗で表した負の指数である。 数学的には 室温では、純水の [H+] は 1 x 10-7 である。 したがって、純水のpH は7である。 純水の[H+]は[OH-]に等しいので、水は中性である。 このことは中性溶液の pH は7であることを意味する。 〔生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、Bloomfield,M.M.著、伊藤俊洋他共訳、丸善〕から引用
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酵素、すなわち生物学的触媒の最適 pH は酵素ごとにそれぞれせまい範囲に限られ、その領域は、ペプシン(胃の中の酵素)の1から4にはじまり、トリプシン(小腸の中の酵素)では8から9というように変化に富んでいる。 ほとんどの体液の pH は、非常にせまい範囲に維持されていて、この範囲を越えるとその生物にはとても有害である。
(92頁)
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緩衝系
緩衝剤とは 緩衝剤(buffer)とは、溶液中に存在するときに、その pH の急激な変化に抵抗する物質のことである。 とくに、酸または塩基が溶液に加えられたときに、 pH の大きな変化が起らないように抵抗する。 生細胞はわずかな pH 変化にも非常に敏感である。 この敏感さの理由は、代謝反応に関与する酵素が狭い pH 範囲の中だけで作用するからである。 pH の変化は酵素の活動を遅くしたり、または止めてしまう。 幸い、体細胞、細胞外液、および血液は pH 変化に抵抗する緩衝系をもっている。 もっともよい緩衝系は弱酸とその共役塩墓、または弱塩基とその共役酸で成り立っている。 これらの系では、酸の濃度が共役塩基の濃度に等しいか、または塩基の濃度が共役酸の濃度に等しい pH において、もっとも大きい緩衝能を示す。
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酢酸と酢酸ナトリウムとの混合溶液のように、弱酸(HA)とその強塩基塩(NaA)とを混ぜた水溶液は緩衝液になる。 この水溶液にはHA、Na+、H+、A-、OH-が共存し、弱酸の電離度は小さいので、[HA]は酸の濃度に等しいとみてよい。 NaAは水溶液で完全電離してNa+とA-とになっているし、HAの電離によるA-はこれに比べて極めて少ないので、[A-]は塩の濃度とみなしてよい。
(92、93頁)
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